日本マンドリン連盟会報への寄稿文より

 

 こちらでの寄稿は初めてのこととなります、指揮者の橘直貴と申します。
 今後お見知りおきのほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
 
 
 私が長らく音楽活動を続ける中で、将来を担う一流のマンドリン奏者を育てる必要があることに気付き、数年の構想期間を経て、ジャパン・スーパーユースマンドリンオーケストラ(JSYMO)を始めたのが2018年のことです。

 
 
 イメージしておりましたのは札幌で行われているPMFをはじめ、世界各国でのミュージックキャンプ、セミナーなどのイベントで、プロの音楽家から学びを得た参加者たちが演奏会を行うというものです。
 
 
 2018年の初開催に続き2019年と順調に参加者が増え、今後更なる盛り上がりに期待を寄せていた矢先、新型コロナの感染拡大により2020年は残念ながら中止となってしまいました。元々8月に予定されていた2021年も関係者での協議の末延期に。しかしこの延期が更に年を跨いでしまっては丸2年以上、実質3年の時間があいてしまいます。長期的な発展を見据えた場合、このようなイベントは続けることに意味があると考え、2021年11月に何とか開催に漕ぎ着けました。
 
 
 昨年の延期により、このことは単に開催を先延ばしするだけではなく、場合によっては参加したいと思う人々のモチベーションをも奪うものなのだなということを私自身実感しました。当初40人弱ほどいた参加希望者は11人になってしまいましたが、私はそれでもやるべきだと考えました。幸いにして、講師を務める音楽家の皆さんのご理解、時に事務的なお仕事までを分担してくださったことで開催初日からコンサートまでを無事に終えることができました。
 
 
 新型コロナウィルス感染拡大が続くこのような情勢の中参加してくれた若手演奏者の皆さんは志も高く、次世代のマンドリン界の中心を間違いなく担う人たちになるだろうと私は思いました。演奏会後に見せてくれた彼らの清々しく晴れやかな達成感に満ちた表情、何よりもその時の素晴らしい集中力とパフォーマンス、それらを同じ空間で感じることで、やっぱり開催してよかったと胸を撫で下ろしました。参加者のみならず私にとっても、生涯決して忘れ得ぬ昨年の開催となりました。
 
 
 この事業は今後も推し進めていくべきと考えていますがJSYMOは、私を取り巻く小さな人の繋がりの中で終えたくはないと考えています。全てはこのマンドリン属の楽器、またギターやコントラバスを交えたマンドリン合奏の世界がより盛り上がりレヴェルアップさせる目的のために。今回このように会報に寄稿する機会を与えていただいたことも一つのご縁ならば、私たちJSYMOの単なる一つの地方でのイベントの開催の報告に終わらせたくはありません。
 
 
 正直な考えを申しますと、私は音大の教育というものが必ずしもスーパープレーヤーを生み出すとは思っておりません。しかしメソッドを構築する等のカリキュラムを用いることは、ある一定の水準を維持することには役立つことでしょう。このJSYMOが、今後更に日本国内におけるマンドリン界の発展に寄与する最も重要な催物に成長していくことを考えています。その時に、日本マンドリン連盟や自治体、企業などの協賛を得ることができればそれは本当にありがたいことです。特に連盟からのご理解を得ることはとても大切なことと考えます。 JSYMOの取り組みが多くの皆さまのご興味と関心を惹くことを願っています。この文をお読みいただいて何かをお感じになった方は是非、JSYMOか私自身のホームページにアクセスしご連絡いただきたく思います。共感いただき一緒に何かをやりたいと思ってくださる方を一人でも多くお待ちしています。一人一人の力は小さくとも多くの方々が携わり力を合わせることでJSYMOが、この業界全体が更に発展していくことを望んでおります。志を同じくする者が集まれたらこれほど心強いことはありません。
 
 
 最後に申し添えておきますと、私が何故ここまでマンドリン合奏の世界に足を突っ込むのかといいますと、恐らくマンドリンだけではない世界の中で日頃より指揮活動を行なっている指揮者の中で、マンドリン属の楽器の音色の魅力、それによって生み出させるアンサンブルの音色の素晴らしさを他のどんな指揮者よりも知っていると思うからです。
 
 
 JSYMOのこと、また昨年開催の様子の一端はこちらでご覧ください。今後ともよろしくお願い申し上げます。
 

  
2022年1月31日
ジャパン・スーパーユースマンドリンオーケストラ(JSYMO)主宰
指揮者 橘直貴 
 

・JSYMOホームページ
https://youth-mandolin.org/

 
・昨年開催のドキュメンタリー映像

 

・橘直貴のホームページ
http://www.naotakatachibana.com/